最高の贈りもの
親が子どもに、あるいは誰かが誰かに
与えられる最高の贈りものは
真実を伝えることなのです。
真実により真の自由を得られ
ほんとうの自分を生きることが
可能になるからです。
欧米ではセレブの親が莫大な財産を
子どもに残さないケースが散見されます。
彼らは子どもを愛しているからこそ
自分で得たものでない富によって
スポイルされないことを望んでいて
自立した人間になることを願っているのです。
万物は唯一の宇宙の根源から派生していて
あらゆるものが尊く敬われるべきものであり
違いを尊重し、自分のユニークさを大切に
という要点だけを伝えればいいのです。
道徳やら倫理やら、マナーなど
細々したことを特に教えずとも
根本のところがしっかりと根付けば
他者を困らせるような行動は起こせないのです。
自分の幸せを他者や外部のものに期待すれば
状況の変化に振り回され
安心してはいられなくなります。
たとえ、相思相愛のパートナーでも
いつ別離のときが来るかも知れません。
全体という大きな視点に立って
自分の位置を見極められるようになれば
世界の変化に惑わされなくなります。
現象世界はつねに変化していて
安定というのはなく揺れ動いていきます。
そのようななかでも
心穏やかで楽しくあるためには
根本的な基盤をしっかり認識することが
なによりも肝心なのです。
わたしの場合は
両親から勉強のことや礼儀正しくなど
ほとんど言われたことがなく
性別に関係なく好きなことをしろ
とだけ言われました。
そして
一年に一回だけ年末に伊勢神宮にお参りしていた
父のことばがわたしの中心に根づいています。
小学生のときでしたが
わたしは父についていくより
紅白歌合戦を見たかったのですが
「お参りに行くのは願い事をするためではない
一年間の感謝を捧げにいくのだ」
と言われたことでした。
その言葉はすんなりとわたしに沁み入り
わたしの核となり
つねにありがとうという想いが
なり響くようになっています。